かっちゃんの日記

 -見て、聴いて、楽しかったこと、嬉しかったことの覚え書きです

2018年3月 文楽 京都公演|曽根崎心中と京都御苑

文楽 平成30年3月 文楽 地方公演  
 京都府立文化芸術会館(2018年3月22日~24日)

<夜の部>
・解説(あらすじを中心に)
曽根崎心中|生玉社前の段、天満屋の段、天神森の段

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文楽協会の案内ちらしをお借りしました。


今年も京都の文楽公演に行くことができました。嬉しい!
演目は昼の部が桂川連理柵、夜の部が曽根崎心中で、私は夜の部を鑑賞しました。

地方公演は、初めて文楽を鑑賞する人でもとまどわないように、最初に太夫さんがわかりやすく解説をしてくださいます。曽根崎心中は登場人物も少なめで複雑な話ではないですが、最初の生玉社前の段が始まる前の伏線となる話があるので、それを解説で頭に入れておくことでよりスムースに鑑賞することができます。(字幕表示もあり)

語られる言葉が現代の言葉遣いではなく、話の筋を追うのが少し難しい面はどうしてもあるので、「1回行ってみたいんやけど、全然わからんかったらどうしよう・・」と迷っておられる方は、こういった解説付きの地方公演や、文楽鑑賞教室がおすすめです。お値段も本公演と比べて控えめでこの公演は一般4000円でした。「わからん言葉もけっこうあったけど、語りや三味線の迫力がすごかった、うるっときた、人形がかわいらしかった、けなげやった、男前やった」と、どこかしらに興味を持って、また文楽に行ってみようという人が増えたらええなと思っています。

そして、今回も来年の公演案内パンフレットが配布されていました。京都公演は2019年3月2日~4日で、いつもより少し早いです。演目は義経千本桜と新版歌祭文だそうです。また行けるように頑張って働きたいと思います!


また、公演前に京都府立文化芸術会館のすぐ近くにある京都御苑に行ってきました。桜が少しでも見られたら嬉しいなと思っていたのですが、早咲きの近衛邸跡のしだれ桜は満開になっていました。わ~い!また梅や桃も合わせて楽しむことができて、公演前にすでにホクホクした状態になっていました。
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京都御苑のWEBサイトでは、広大な敷地(南北が約1300m、東西が約700m!)のどこにどんな植物があるかを紹介した散策マップが公開されています。またサイトでは開花状況もこまめに掲載されているので、とても有難し!行かれる際はぜひのぞいてみてください。
京都御苑 公式サイト
京都御苑 公式サイト内|みどころ案内(植物)

また京都府立文化芸術会館の近くには、護浄院(清荒神)もあります。地味な佇まいなのですが、「こうじんさん」と親しまれている火の神さんで、毎年この時期に、古いお札を返して、新しいお札をいただきに寄せてもらってます。火の用心に気を付けていきますので、今年も見守りよろしくお願いします!

 

2018年3月 国立能楽堂 普及公演|墨塗・船橋

国立能楽堂 三月 普及公演(2018年3月10日)
・解説・能楽あんない|恋は罪か 小田幸子(約30分)
狂言和泉流】|墨塗(すみぬり)(約25分)※終了後、休憩20分
・能【宝生流】|船橋(約75分)

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国立能楽堂の案内ちらしをお借りしました。
 薄萌黄地糸巻桜紅葉模様肩衣(明治時代・十九世紀・国立能楽堂蔵)

 

国立能楽堂の普及公演に行ってきました。少し早めに着いたので、資料展示室や中庭を見学したりしていたのですが、来館記念スタンプが新しくなっていることを発見!絵柄は3種類で以前と同じなのですが、スタンプ台を使わずににきれいに押せる仕様に復活していました。あまり目立たないところですが、こういったサービス向上はとても嬉しいな~。ありがとうございます!早速はりきって押しました!

さて、まずは狂言の「墨塗」からです。
長い間、都に滞在していた大名が自分の国に帰ることになり、太郎冠者を伴って、親しくなった女のところに別れを告げに向かいます。女は泣きながら恨み事を言い、大名も一緒になって泣きだしてしまうのですが、太郎冠者は、女が水入れの水を目につけて嘘泣きをしていることに気づきます。太郎冠者は大名にそのことを伝えますが信じてもらえないので、水入れの水を墨と取り換えたところ、女の目の下が墨で黒くなってしまい、大名も嘘泣きだったことを知ります。怒った大名は一計を案じ、別れの形見にといって手鏡を女に渡します。手鏡で自分の顔を見た女は自分が謀られたことに気づき、これまた怒って大名と太郎冠者を追いかけまわし、顔に墨を塗り付けるというお話です。

大名の役は井上松次郎さんです。登場されて、第一声が放たれたときに、観客の皆が舞台にぐっと集中するような感がありとても良いお声でした。自分では別れを切り出せない気の良い大名と、代わりに面倒な段取りを任されるまじめな太郎冠者の表情の違いが何とも可笑しかったです。


続いてお能船橋です。
舞台は上野国 佐野の渡し(今の群馬県高崎市)、旅の途中の山伏のところに、若い男女がやってきて船橋を作りたいと告げます。船橋とは、川を渡るために、水面に船を並べて、その上に板を乗せた簡易的な橋のことを指します。山伏がその理由を尋ねると、「昔この辺りに住んでいた男女が船橋を渡って逢瀬をしていたが、親が反対をして船橋の板を取り外してしまい、そうとは知らずに橋を渡ろうとして川に落ちて死んでしまった。実はそれは私たちのことで、今もなお苦しみの中にあるため弔ってほしい」と答え姿を消してしまいます。

山伏が付近に住む人にこのことを話すと、二人を弔うように勧められます。そこで山伏が回向を始めたところ女の霊が現れて、おかげで成仏できましたとお礼を伝えます。続いて男の霊が現れ、まだ成仏できないと言うので、山伏は執心を振り捨てるように告げます。男は懺悔の告白をするかのように橋から落ちて命を落としたときのことを語り、水の中に沈んでその執心で苦しんでいたが、山伏の回向のおかげで「浮かめる身」になって、成仏できたと言って消えていくのでした。

話の流れとしてはこんな感じなのですが、重要な要素を端折って書いておりまして、この作品は万葉集の歌が題材となっています。お能では元歌から少し変わり「東路の佐野の船橋とりはなし、親し離くれば妹に逢はぬかも」となるのですが、この歌やその一節がキーフレーズとなって何度か登場します。

動きが多いお能ではないですが、万葉集の歌を題材とする詞章の面白さや、親の反対で結ばれることなく、死んだ後も苦しみ続ける男と女が、同時にあるいは掛け合いのように互いの心情を謡い、最後に山伏の「法味功力」によって二人が成仏する場面が心に残りました。
「執心の鬼となつて、共に三途の川橋の、橋柱に立てられて、悪龍の気色に変はり、程なく生死娑婆の猛執、邪淫の悪鬼となつて、我と身を責め苦患に沈むを行者の法味功力により、真如発心の玉橋の、真如発心の玉橋の、浮かめる身とぞなりにける、浮かめる身とぞなりにける」


<メモ>
今月のちらしの模様がすごく好きです!プログラムの解説によると、小さめの狂言肩衣だそうで、春にも秋にも使えるように桜と紅葉という季節の異なる模様が2つ入っているそうです。ぜひ実物を見てみたいな~。いつか企画展などで展示していただけることを願っています!

<公式サイトへのリンク>
国立能楽堂 2018年3月普及公演

2018年2月 熊谷守一 生きるよろこび|東京国立近代美術館

◆没後40年 熊谷守一 生きるよろこび
 2017年12月1日〜2018年3月21日
 東京国立近代美術館

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※会場出口付近のフォトスポット。
 「猫」1965年 愛知県美術館 木村定三コレクション


国立劇場文楽を鑑賞した後、てくてくと散歩を楽しみながら東京国立近代美術館の、熊谷守一の展覧会に行ってきました。

熊谷守一1880年明治13年)に岐阜県で生まれ、1977年(昭和52年)に97歳でその生涯を終えますが、今年は没後40年にあたるということで、今回の回顧展が開催されたそうです。何がきっかだったかは忘れてしまったのですが、以前からとても好きな画家で、今回もとても楽しみにしていました。

会場構成は、「1章:闇の守一(1900~1910年代)」、「2章:守一を探す守一(1920~1950年代)」、「3章:守一になった守一(1950~1970年代)」に分かれていて、約200点の作品が展示されていました。

1章では、暗闇や暗い環境での光の表現を追及した写実的な作品が並びます。次の2章では、モチーフも表現方法もさまざまな作品が並びますが、そこから晩年の画風が少しずつ確立されていく過程を見ることができました。日の光があたる山の稜線を赤い線で表現する作品など光と影の追及はここでも続いています。

最後の3章では身近なものをシンプルな線と色で表現したよく知られる画風の作品が並びます。その中で、1956年に描かれた「ヤキバノカエリ」という作品が印象に残っています。若くして亡くなった長女の遺骨を持って家族3人が家に帰る風景を描いた作品です。この作品も人や道は単純化して描かれており、どこか飄々とさえする雰囲気もあるのですが、悲しいとか寂しいとかいうこととは少し違って、もうこの世にいないんだという事実や気持ちも純化されているように感じました。

冒頭写真の猫をはじめ、猫だけが並ぶスペースや、ちょうちょ、とんぼ、魚、たまご、お餅など、小さくて愛着のあるものたちが、わらわらと並ぶスペースは、思わず顔がほころんでしまいます。小さいお子さんもニコニコして見ていました。要所要所に設けられた解説も丁寧で、熊谷守一を知らない人も知っている人も、誰もが楽しめる展覧会だと思いますので、ぜひおすすめします。周辺の公園の桜はもう少し先ですが、春の兆しも感じられると思います!

 

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※記念にポストカードを何枚か購入しました。わーい!
(上)熊谷守一《向日葵》1957年頃 静岡近代美術館 大村明
(下)熊谷守一《稚魚》1958年 天童市美術館

 

<公式サイトへのリンク>
没後40年 熊谷守一 生きるよろこび 特設サイト(東京国立近代美術館)

2018年2月 国立劇場 文楽公演|八代目竹本綱太夫五十回忌追善・豊竹咲甫太夫改め六代目竹本織太夫襲名披露

国立劇場 平成三十年二月文楽公演(2月10日~26日)
<第一部>
・心中宵庚申(しんじゅうよいごうしん)
上田村の段(約56分)※終了後、休憩30分
八百屋の段(約43分)
道行思ひの短夜(約29分)

<第二部>
・花競四季寿(はなくらべしきのことぶき)
万才・鷺娘(約21分)

・八代目竹本綱太夫五十回忌追善/豊竹咲甫太夫改め六代目竹本織太夫襲名披露
口上

・追善・襲名披露狂言
摂州合邦辻(せっしゅうがっぽうがつじ)
合邦住家の段(約1時間40分)

<第三部>
女殺油地獄(おんなころしあぶらのじごく)
徳庵堤の段(約27分)
河内屋内の段(45分)※終了後、休憩25分
豊島屋油店の段(約55分)
同   逮夜の段(約20分)

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国立劇場の案内ちらしをお借りしました
「摂州合邦辻」合邦住家の段(撮影:青木信二)

 

今年初めての文楽に行ってきました。わーい。
第二部に、豊竹咲太夫さんの父にあたる八代目竹本綱太夫の五十回忌追善と、咲太夫さんの弟子にあたる豊竹咲甫太夫さんの六代目竹本織太夫襲名披露の口上がありました。「織太夫」は八代目綱太夫の前名です。口上の後、追善・襲名披露狂言として摂州合邦辻が上演されました。また第一部の心中宵庚申、第三部の女殺油地獄についても、八代目綱太夫が曲の伝承に深く寄与しており、口上は第二部に組み込まれていましたが、公演全体として追善の趣がある構成となっていました。

お祝いということもあってか、いつもより和装の方が多かった気がします。「一緒にお祝いする」という気持ちや、それをきっかけに「今日は一張羅を着よう」「いつもよりちょっとおしゃれをして行こう」と楽しめるのはええことやな~と思います。私は普段通りでしたが、またそれも良し。

一方、演目については、第一部から第三部まで、花競四季寿を除いてお祝い感があるものはなく、例によって「何でこの人が死ななあかんねん・・・」という話が見事に揃っていました。それぞれの演目で、形は違えど主人公が息絶えてしまう結末、そこに至るまでに繰り広げられる心が痛くなるような情景に引き込まれました。

特に印象に残ったのは、摂州合邦辻の後場で、今回襲名された織太夫さんと三味線の燕三さんです。後半、玉出御前が瀕死の状態で「実は・・・」と自分の取った行動の裏にあった真実を語り始め、それとは知らず娘を刺してしまった父・合邦が悔みの念と娘への情を語り、そして皆が玉出御前の成仏を願って念仏を唱える場面あるのですが、三味線が「詰めてくる」感じはぞくぞくしました。

とりどり広げる数珠の輪の
中に玉手は気丈の身構へ、俊徳丸を膝元へ、右に懐剣、左に盃
外には父(てて)の親粒が、導師の役と鉦撞木(かねしゅもく)
母は涙の目も開かず、宵は死んだと思ひ子が、回向のための百万遍
今また無事なと悦んだも、露と消え行く勤めの念仏

文字として眺めているだけだと、身近な言葉遣いではないですし、取っつきにくいのですが、節が付いた語りと三味線は、流れるように心地よく頭の中に入ってきます。自分で口に出してみるのも楽しいです。(もちろん公演中は心の中で!)
今回も良い体験をさせていただきありがとうございました。

<追記>
この公演の初日に豊竹始太夫さんが亡くなられました。2017年12月公演のひらかな盛衰記・義仲館の段の義仲役が、私が最後に聴かせていただいたお声になりました。
お祝いの公演が続きなかなか難しいかもしれませんが、どこかのタイミングで献花台など設けられましたらお参りさせていただきたいと思います。まずはこの場で手を合わせて、ご冥福を心よりお祈りいたします。

<公式サイトへのリンク>
国立劇場 2018年2月文楽公

2018年2月 街歩き|国立劇場から東京国立近代美術館

このところ、寒さがやわらぐ日が増えて、春が確実に近づいているのを感じます。
だんだんと暖かくなってくる、だんだんと日の出が早くなり、外が明るくなる時間が早くなってくるのは、なんとも嬉しくなりますね~。

さて先日、国立劇場文楽鑑賞に行ってきました。終演後、お天気も良かったので、周辺を散策しようと思い立ち地図を確認したところ、東京国立近代美術館が近いことを発見しました。近々行こうと思っていた熊谷守一さんの展覧会がこちらで開催されていたのでこれは良いとばかりに嬉々として向かいました。

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google mapでのルート|国立劇場から東京国立近代美術館・徒歩22分】

 私は途中でお堀を眺めたりしながら、ゆっくりと向かったので30分ほどかかったように思いますが、道のアップダウンもあまりなく、緑が多くて歩いていてとても気持ちが良かったです。そしてランナーがめっちゃ多いことにびっくりしました。

道中に、桜の木がたくさんあったので、もう少ししたらお花見をしながらの散歩も楽しめそうで、国立劇場で早めの時間に観劇した後に、時間と少しの体力が残っていましたら、ぜひおすすめの散策コースです。

今回はかわいらしいオオイヌノフグリを見つけました。枯葉と草の間からやっと出たで~という感じで顔を出しています。

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山茶花は、若い葉っぱがつやつやしてきれい!

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美術館を出た後、更にお堀を周りこむように東京駅まで歩き、美味しいパンを買ってほくほくしながら帰りました。
よく訪れるエリアでも、そこから行ったことのない場所に足を延ばしたり、行ったことのある場所でも使ったことのないルートで行ってみるのは、なかなか新鮮で楽しく、これからも外出の際には試してみようと思います!

<メモ>
国立劇場
 竣工:1966年|基本設計:竹中工務店(岩本博行他)|実施設計:建設省営繕局
東京国立近代美術館
 竣工:1969年|設計:谷口吉郎建築設計研究所
 増改築:2001年|設計|国土交通省関東地方建設局営繕部、坂倉建築研究所
 ※現在の場所に移転する前は京橋にあった(現・フィルムセンター)
  1952年開館、設計は前川國男

 

2018年1月 谷川俊太郎 展|東京オペラシティ アートギャラリー

谷川俊太郎 展 
 2018年1月13日〜3月25日
 東京オペラシティ アートギャラリー

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 ※一部の展示を除いて会場内の写真撮影ができました。
   入口で撮影に関する留意事項を記したメモをくださいます。
   
まだまだ会期があるので1枚だけご紹介。

 

東京オペラシティで開催中の谷川俊太郎さんの展覧会に行ってきました。渋谷で用事を済ませてから、初台の東京オペラシティまで路線バスで移動したのですが、バスは電車とはまた違う景色を見ることができるので楽しい!

さて展覧会は、いくつかの展示スペースが設けられていたのですが、いちばん広いスペースに入ると、谷川さんの「自己紹介」という20行の詩が1行ずつに分解され、背の高い柱に縦書きに記されて点在していました。近くに寄ってみると、それぞれの柱にキーワードが名づけられていて(例えば「暮らし」「意識下」「見る」「アノニマス」など)、そのキーワードごとに関連する詩と、コレクション、写真、ハガキなど谷川さんにまつわるものが展示されるという設えになっていました。詩は大きな本の見開きの形で読むことができるようになっています。

それぞれの展示を散歩をするようにゆっくりと見ていると、自分は小さい頃から、谷川さんの詩にたくさん触れてたんだなぁと感じました。いまでも記憶しているもの、頭の奥の方にあって忘れていたけれど、展示を見て「あっ、この詩は!」とするするっと思い出したもの。谷川さんの詩は音にすると楽しいので、子どもの頃の自分がとても好きそうだなと改めて思い返したりしながら、楽しい時間を過ごすことができました。3月25日まで開催されているので、ぜひ行ってみてください。


<メモ>
ギャラリーショップで展覧会の関連書籍を購入しました。タイトルは「こんにちは」。著者は谷川俊太郎さんで、発行はナナロク社さんです。本の装丁が赤・青・黄の3種類あり、楽しく迷って少し緑がかった懐かしい雰囲気の青に決めました。手に取ったときのサイズ感や質感がしっくりきて心地よく、会場で紹介されていた詩も収録されていて嬉しい!じっくり味わおうと思います。また私が行ったときはまだなかったのですが、近日中にオリジナルグッズも発売されるそうです。

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amazonの書影をお借りしました。
   なおamazonで購入する際は色の指定はできないそうです。

<公式サイトへのリンク>
谷川俊太郎 展(東京オペラシティ アートギャラリー)

2018年1月 国立能楽堂 普及公演|伯母ヶ酒・土蜘蛛

国立能楽堂 一月 普及公演(2018年1月13日)
・解説・能楽あんない|能・狂言の妖怪たち
           ―人間との共存を廻って-三浦裕子(約30分)
狂言大蔵流】|伯母ヶ酒(おばがさけ)(約30分)※終了後、休憩20分
・能【金剛流】|土蜘蛛(約60分)

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国立能楽堂の案内ちらしをお借りしました。
白地立湧寿若松模様半切(江戸時代・十九世紀・国立能楽堂蔵)

 

2018年最初の観劇は国立能楽堂でした。今年も健康に気を付けて、しっかり働いて、小気味よく行動できるように頑張るぞ!

まずは狂言の「伯母ヶ酒」からです。酒屋を営む伯母のところへ酒好きの甥が訪ねてきて、酒を飲ませてもらおうとあの手この手で交渉しますが、断られてしまいます。怒った甥は「最近この辺りに鬼が出るぞ」と言い残していったんその場を立ち去ります。ほどなく、鬼の面を付けた甥が再び現れ、伯母を脅して酒蔵にこもりました。やっと酒にありつくことができたのですが、酔いがまわって眠ってしまい、静かになった酒蔵を伯母が覗くと寝ている甥の姿を発見!というお話です。

酒を飲むのに鬼の面がじゃまになり、寝転がって膝を立てて膝頭に鬼の面を付け、膝を動かしながら伯母を脅す文句を言うのですが、それどう見ても無理やで!と突っ込んでくすくすと笑ってしまいました。楽しい初笑いとなりました。

 
続いてお能は「土蜘蛛」です。体調のすぐれない源頼光のところへ侍女の故蝶が薬を届けにきます。そしてその夜、一人の僧が現れ、突然、頼光に蜘蛛の糸を投げかけます。頼光が枕元にあった刀「膝丸」で僧を斬り付けたところ僧は逃げていきました。騒ぎを聞いて家臣の独武者が駆け付け、残った血の跡を辿って従者と伴に退治に向います。

独武者たちは塚に辿り着き、その塚を崩そうとしたところ、土蜘蛛が姿を現し、自分はこの葛城山に長く住む土蜘蛛であると告げます。そして、蜘蛛の糸を投げかけて、独武者たちの手足に纏わりつかせて苦しめますが、最後は独武者が土蜘蛛の首を討ち落とし都へ戻っていくのでした。

最後の場面で、土蜘蛛は何度も何度も蜘蛛の糸を投げかけるのですが、なぜかここでうるっときてしまいました。こんな風に戦わなければいけなかったのか、うまいこと共存することはできなかったのかと、しゅたーっ、しゅたーっと投げかけられる蜘蛛の糸の迫力に圧倒されつつも、土蜘蛛のやるせなさのようなものも感じたお能でした。

年の始めから良い体験をさせていただき、今回もありがとうございました。

 

<メモ>
国立能楽堂の資料展示室では「能の作リ物」が開催中でした。前期(1月6日~2月18日)と後期(2月27日~3月25日)で展示が変わるようです。
江戸時代には「作リ物師」という専門の職人さんが作っていたそうですが、現在では能楽師が作られることが多いそうです。知らんかった!
作リ物の材料、寸法、仕様、作り方などを伝えるための解説書やきれいに彩色された図面やスケッチ、実際の作リ物も展示されていて興味津々で見学させていただきました。また今回はカラー12ページの案内パンフレットが配布されていましたよ。わーい!1部いただいてきたので、また読み返そうと思います。こちらもありがとうございます。

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国立能楽堂の案内パンフレットをお借りしました。

 

 <公式サイトへのリンク>
国立能楽堂 2018年1月普及公演